日本の漆芸

日本の漆芸

古くは新石器時代の遺跡からも発見されている漆は、日々の道具の補強、接着、装飾に使われていたと考えられます。日本が世界に誇る漆芸。それを支える漆の木の樹液は、一本の木の生涯で僅かコップ一杯分しか採取することができません。一層ごとに塗り、硬化、研磨を繰り返し、更に塗り重ねるといった過程ののち生まれる堅牢さ。優に数か月から数年という年月をかけて生まれ、そして完成後も味わいの深まる漆の肌は、呼吸しているかのような、見るものを魅了する輝きを宿します。

蒔絵

文字通り漆の上に「蒔かれた絵」である蒔絵。漆で描かれた模様が完全に固まる前に金粉や銀粉、箔などを蒔きつけ漆器を装飾する技法です。平蒔絵は漆器表面に模様が施されたもの。研出蒔絵は乾いた蒔絵の上に、更にもう一層漆を塗り、その表面を木炭などで研ぎ出す手法です。漆越しに深みの加わった蒔絵の輝きは、この技法ならではの見どころです。

ムラーノガラス

ムラーノガラス

千年以上にわたり、卓越したガラス工芸を輩出するイタリア・ムラーノ島。炎に命を吹き込まれ、歴史に培われた技術により形づくられてきたムラーノガラスは、色彩、光、そして技の比類なき結晶でもあります。

バットゥート(Battuto)と インチーゾ(Inciso)

バットゥート(打込)とインチーゾ(刻込)という二種類の技法は、冷却途中にあるほぼ硬化したガラスに施されるコールドワークと呼ばれる手法です。バットゥートでは、ダイヤモンド製の円盤を垂直にガラスの表面に当てることで、リズミカルな槌目が打ち出される技法です。無作為に見えて、規則的に並ぶ槌目が匠の技の所以です。インチーゾでは、堅牢な石製円盤で表面に彫刻が施されます。それは手と素材との間で交わされる親密な対話の上に成り立つ、極めて精度の高い仕事です。

貴金属

貴金属

金と銀は数千年にわたり神具や聖なる儀式の供品を飾り、神性の象徴として君臨してきました。現代では、彫金師の手によって緻密な模様を施されたこれらの素材は、思いを宿す形となって世代を超えて大切にされています。

金と銀

銀は、その涼し気な光沢によって、静かな気品を添えます。金は、時空を超える輝きにより普遍性を象徴します。KANDOBLANCの創造において、金は欠かせない存在です。蒔絵の粉、様々な素材を飾る箔として。欠損をも装飾へと変容させる一筋の金継ぎとして。

陶芸

陶芸

人類最古の創造物の素材とも言えるのが土でしょう。手によって形作られ、火によって永続性と美を携えたうつわへと変容します。世界中どこにおいても、土地の記憶や哲学、作り手の手跡が刻まれるのが陶芸です。

染織

染織

日本の染織は、美と実用性を兼ね添えた工芸の代表的存在とも呼べるでしょう。
絞り、絣、刺し子といった技法は、地域との深い結びつきによって発達し、何世紀にもわたって磨き上げられ、今では世界的に評価されています。

絹や木綿といった天然繊維、そして藍、茜、といった植物染料の組み合わせは、驚くほどに豊かな色彩を生み出してきました。
正絹の輝きから、麻の涼し気な表情、木綿の温かみ。地域性に根付いた素材の幅広さを活かしながら、用途毎に専門性の深まる日本の染織技術は、実用性に裏打ちされた文化の象徴として、現代のファッションやデザインにも新たなインスピレーションを与えています。

レアウイスキー

レアウイスキー

KANDOBLANCの世界感を表現する素材、あるいはインスピレーションの源として、まずレアウィスキーから私たちの創造の旅は始まりました。選ばれるのはしばしば半世紀以上も熟成されたウィスキーたち。それらは時間、土地の記憶、そして匠の技が凝縮された液体のアーカイブとも呼べるでしょう。ウイスキーは、メゾンの物語を構成する多様な表現方法の一部であるとも言えます。